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ホセ・ラミレス1世について!

修理が完了した、ホセ・ラミレスについて佐藤純一先生にコメントを貰いました。

ホセ・ラミレス1世
 H・ラミレスmラミレス裏
今もなお続くホセ・ラミレス工房の創始者で、セゴビアが使ったこ とで有名なマヌエル・ラミレスの兄です。12歳から製作工房に弟子入りし、34歳の時には製作コンクールで金賞を受賞するなど、早くから才能を開花させた製作家です。
 ギター文化館所有のホセ・ラミレス1世は、表板が松で、裏横がメープルで出来ています。もちろん製作技術がともなわなければ実現しませんが、この材の組み合わせは飽きのこない、何かが主張しすぎることのない、絶妙なバランスを作り上げるのに最適な物の中の一つだと思います。
 その音は甘く、空気に溶けていくような音色です。でも最後に残るのは渋みのような落ち着いた味わいです。このように柔らかく広がりのある音色を有した楽器の多くは、音色がどこまでも明るく、豊かすぎるまでの倍音が邪魔をしてしまい、起音を妨げるため、耳が疲れるし、すぐに飽きてしまいます。
 でもこの楽器はそうではありません。まるでよく熟したビンテージワインを飲んでいるかのように、最後に残る渋みが、味わいのある甘みを際立て、引き締めているようです。子供は甘いお菓子が好きですが、大人は渋みや苦みのある酒を好むように、また、若く張りのある明るい声は素直に良いが、タバコや酒で焼けた声にも味わいを感じるように、この楽器の音は、作り手のセンスの良さと長い年月をかけた熟成がもたらした、空気の上に落ちる無形の雫のよう音です。

5月のカーノコレクションコンサートで、修理後の初披露になります。まだ、誰が弾くかは決めていませんが楽しみですね。
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