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3/16㊏北口功ミュージアムコンサートのようすです。

この日は、生前の松村さんと親交のあった、ギタリスト・北口功さんが、
ブーシェと関わりのあった「フリアン・ゴメス・ラミレス」と「ロベール・ブーシェ」の2台の楽器でソルの楽曲を弾く、レクチャーコンサートでした。

ギター製作家の故・松村雅亘(まつむら・まさのぶ 1942-2014)さんは、
ロベール・ブーシェの日本人唯一の弟子だったことでも有名です。
(〜当館も生前大変お世話になりました。ギター製作への信念は、当館製作クラブ部員の皆さんの心の中に生き続けています〜)

※松村雅亘氏は、大阪府生まれ。1964年河野賢に師事、5年後に独立。1973年渡仏しロベール・ブーシェにの師事、
1980年にはパリに工房を構える。製作家との交流も広く、ホセ・ロマニリョス、アルカンヘル・フェルナンデス、
アントニオ・マリン各氏からアドヴァイスを受けた。


解説1

当館銘器マヌエル・カーノコレクション「フリアン・ゴメス・ラミレス1931」について。

*Julián Gómez Ramírez (1879-1943)
製作年 1914
工房所在地 パリ、フランス
弦長 615㎜
表面板 スプルース
背・側板 ローズウッド(ブラジル)

製作者のフリアン・ゴメス・ラミレスは、スペイン・マドリードに生まれ、13歳の時にオーガスティン・アンドレスの工房で働き始める。1910年(31歳)の時からホセ・ラミレスの工房に学ぶ。1922年パリに自身の工房を開き、スペインギターの製作技術をフランスに伝えた。1936年にロベール・ブーシェがフリアン・ゴメス・ラミレスに注文したギターの製作を見て触発され、その後も足繁くゴメスの工房に通ってギター製作を学んだ。イダ・プレスティ(1924-1967)が愛用した。(イダ・プレスティ…フランスの女性ギタリスト・作曲家。20世紀屈指のギタリストに数えられる)

フリアン
ソル作曲/エチュードOp.6-11, Op.6-12

::::::::::::::
ブーシェ先生と、松村先生のやりとりなどをまじえながら。

ブーシェ先生の指導法〜2枚の絵を見せて、「あなたはどちらの絵がいいと思いますか」
答えを聞いた後、「ああ、そうですか」
〜ギター2台を見せて、「あたたはどちらのギターがいいと思いますか」
答えを聞いて、「ああ、そうですか」

何か月か経って、また同じ質問を。
松村さんが答えます。

ブーシェ先生が亡くなる少し前に、「人類の最高の芸術品は何だと思いますか」
松村さんは「わかりません」と答えると、「それは、あなたです。人間が最高の芸術品」
そう、お答えになったそうです。

ブーシェ

ロベール・ブーシェ/1966年製・No.110
※当館コレクションではありません。

*Robert Bouchet(1898~1986:Paris)
世界のギターの名工の一人。昨年で生誕120年を迎えました。上に紹介したフリアン・ゴメス・ラミレスからギター製作法を学び、
自分の演奏用ギターを完成(第1号)させたのが、1946年。のち、傑作といわれる名器を生み出します。芯のある美しい音、拡がる倍音が特徴といわれています。製作本数は極端に少なく、生涯にわずか154本。本業は画家(中学の美術の教師)であり、ピアノ、ヴァイオリンなどの楽器も自ら演奏する、いわば芸術家でした。フレタやロマニリョスなどとも交流し、現代の製作家にも大きな影響を与えました。ブーシェギターは、一流の演奏家やコレクターをうならせる銘器として知られ、ラゴヤ、プレスティ、ブリーム、プジョールなど、世界のトッププレーヤーに愛され、日本でも著名な演奏家に愛されています。
笑顔で解説
ソル作曲/
モーツァルトの主題による変奏曲Op.9
もしもシダになれたならの主題による変奏曲Op.26
第七幻想曲Op.30
悲歌風幻想曲Op.59

※各曲の生まれた背景などをお話しながらの曲演奏。
特に、悲歌風幻想曲は、ソルの死生観を表現されているとのお話。

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アンコール
ソル/月光、Op.31‐23宗教的楽章

ソルは、カトリック信者だったこと、それから、話はキルケゴールの思想にまで及び、1時間を超えた演奏で、密度の濃いミュージアムコンサートでした。

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