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ゲーテも、鉄舟も、周易も教えていただいた先輩の著書が送られてきました。

何もわからず、ただひたすら仕事を覚え、こなすことに奔走していた20代後半。

あの頃流行っていた異業種交流会や勉強会。

目黒の駅近くの、静かな古い雑居ビルの一室で営んでいた先輩の編集事務所に、

月に1回、自分が今関心のあるテーマでレジュメを書き、みんなで話し合う、いわば飲み会付き勉強会のようなものをやっていた。

異業種というよりは、同業種関連の人々の集まりとなっていたけれど。

デザイナーは、いつもデザイン関連の目線からモノを語った。

記者は、やはり記者目線での意見を言った。

カメラマンは、自分のアングルからの美意識で喋った。

研究家は、その膨大なデータと知識から、どんな会話もすべて過去の研究関連の出来事や事件に落とし込んだ。

イラストレーターは、ふわりふわりとしながら、あまり多くを語らずに相槌を打っていた。

時々、主宰者の古い知人だというマル暴刑事が不思議な威圧感とファッションで現れ、ジョークばかり飛ばして、すぐに帰っていった。

編集者は、人々の話をまんべんなく聞いて、すぐにまとめようとして、主宰者にたしなめられていた。

昭和の終わり、平成の始まり。

そんな頃に、ゲーテを教わり、鉄舟を教わり、幸田露伴を教わった。周易も教わった。

今となっては伝説になっている、日本文化研究会主催の阿蘇山合宿での小林秀雄公演を生で聴いた世代の方である。

いつも、色褪せた、神田の古本屋のラベルが付いた本を貸して下さった。

貸して下さる本の大半は、旧仮名遣いのものだった。

いただく手紙も旧仮名遣いで書かれていた。

そのせいだったのか、当時、なぜか70歳くらいの人と思っていたのだが、

だいぶ後で、その時にはまだ40になりたての方だと知った。

20代の自分にとって、かなり年上の大先輩という印象が強かったのだと思う。

今年68歳におなりになるそうだ。

最近はすっかりご無沙汰してしまっていて、申し訳なく思っていた矢先、

その方から上梓した著作が送られてきた。

美しい文章だ。

少しずつ味わって読ませていただきたいと思う。


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